2026/11/05
「近所の社労士さんは、医療のことはあまり詳しくないみたい…」
「評判のいい事務所を見つけたけど、県外なんだよね。遠くても頼めるのかな?」
クリニックや歯科医院の院長先生から、こうしたお声をよくお聞きします。医療機関の労務に強い社労士は、どの地域にもいるわけではありません。かといって、遠方の事務所に頼むのは何となく不安ですよね。
このコラムでは、遠方の社労士に顧問を頼むときに知っておきたいことを、実際に全国の顧問先を支えている当所の仕組みとあわせてご紹介します。
このコラムでわかること
📌 結論を先に
社会保険・労働保険の手続きは電子申請で全国どこへでも提出でき、相談もチャットやオンライン面談で十分に対応できます。顧問選びで大切なのは「距離」ではなく、「返事の早さ」と「任せられる仕組み」があるかどうかです。
結論から申し上げると、大丈夫です。社労士の業務には「この地域の事業所しか担当できない」という決まりはなく、手続きの多くも今はオンラインで完結します。
たとえば、スタッフの入退社にともなう社会保険・雇用保険の手続きは、e-Gov(電子政府の総合窓口)からの電子申請で提出できます。管轄の年金事務所やハローワークが遠方でも、窓口に出向く必要はありません。手続きが終わったあとの公文書(資格取得の確認通知など)も電子データで届くため、そのまま貴院にお渡しできます。
つまり、「事務所が近いから手続きが早い」という時代ではなくなっている、ということですね。
日常の顧問業務は、ほとんどがオンラインで対応できます。一方で、対面のほうが望ましい場面もあるので、あらかじめ整理しておくと安心です。
| 業務 | オンラインでの対応 |
|---|---|
| 労務相談 | チャット・メール・オンライン面談で対応できます |
| 入退社などの手続き | 電子申請で完結。必要な情報もWeb上で入力いただけます |
| 給与計算 | 勤怠データを共有いただければ、明細の作成・納品まで対応できます |
| 就業規則・賃金規程の作成や改定 | 打ち合わせはオンラインで十分です。届出も電子申請できます |
| 対面が望ましい場面 | 労働基準監督署の調査への立会い、スタッフ向けの説明会など。ご事情に応じてご相談のうえ対応します |
💡 ヒント
スタッフとの個別面談のように「その場の空気」が大事な場面でも、オンライン面談で事前に論点を整理しておくと、当日の話し合いがぐっとスムーズになります。
理由はシンプルで、院長先生は診療中に電話に出られないからです。社労士からの電話に折り返そうとしたら、今度は事務所が営業時間外…という「電話のすれ違い」は、医療機関ではとてもよく起こります。
チャットであれば、昼休みや診療が終わったあとに、ご自分のタイミングで確認・返信できます。やり取りが文字で残るので、院長先生と事務長・奥様など、医院で労務を担当される方の間で共有しやすいのもメリットです。
正直に申し上げると、実際のご相談でも「電話より、チャットで送っておいてもらえるほうが助かる」というお声はとても多いです。分院がある医療法人や、シフト勤務の介護施設でも同じことがいえます。
当所は栃木県小山市にありますが、北海道から愛知まで、11都道県の顧問先を担当しています。お伺いしたことのない地域の顧問先も少なくありません。
このたび、当所が使っている社労士向けソフト「台帳」「Cells給与」の開発元である株式会社セルズ様から取材を受け、当所の働き方と業務の進め方を活用事例として紹介していただきました。
📌 取材記事で紹介された当所の仕組み
取材でもお話ししましたが、以前在籍していた事務所は14人ほどの規模で、代表である私がすべての顧問先の状況を把握するのは難しくなっていました。その経験から、今の事務所では「全部、私が見る」ことを大切にしています。
スタッフが実務を進め、私が顧問先ごとの状況を把握して最終確認をする。この役割分担があるから、離れた場所にいても、どの顧問先にも同じ品質で対応できると考えています。また、顧問先からのお問い合わせには、原則として1営業日以内にお返事することを事務所の基準にしています。
遠方の事務所を選ぶときは、「オンライン対応できます」という言葉だけでなく、実際にどう回しているかを確認するのがおすすめです。契約前の面談で、次の点を聞いてみてください。
| 確認すること | 安心できる答えの例 |
|---|---|
| 返事はどのくらいで来る? | 「原則1営業日以内」など、目安が決まっている |
| 連絡手段は? | チャット・メール・オンライン面談など、診療の合間でも使える手段がある |
| 手続きは電子申請? | 電子申請が基本で、公文書もデータで受け取れる |
| 誰が対応してくれる? | 担当者と、最終的に責任を持って確認する人がはっきりしている |
| 医療機関・介護施設の実績は? | 診療報酬やシフト勤務など、業界特有の事情をふまえて相談に乗ってくれる |
⚠️ ここでつまずきやすい
「近いから」だけで選んだ結果、医療機関特有の相談(オンコールの扱い、ベースアップ評価料と賃金改善など)に答えてもらえず、結局ほかの専門家を探すことになった…というケースもあります。距離より、貴院の相談内容に強いかどうかで選ぶのがいちばんの近道です。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 遠方でも頼める? | 頼めます。手続きは電子申請、相談はチャットやオンライン面談で対応できます |
| 医療機関との相性 | 診療の合間に確認できるチャット中心のやり取りは、むしろ医療機関向き |
| 選ぶときの基準 | 距離ではなく「返事の早さ」「仕組み」「業界への理解」 |
A. はい、できます。当所では、初回のご面談もオンライン(Microsoft Teams)で行っています。顔を見ながらお話しできるので、お電話よりも安心していただけると思います。
A. 大丈夫です。入力していただく場面では、画面の画像を使って「ここを押してください」と一つずつご案内します。慣れるまで何度でもお気軽にお聞きください。
A. できます。電子申請で提出するため、管轄がどこであっても窓口に出向く必要はありません。手続き後の公文書も電子データでお渡しします。
A. はい。最低賃金は事業場のある都道府県ごとに金額も発効日も違います。当所では顧問先の所在地ごとに確認し、改定の時期に合わせてご案内しています。
「近くに医療に強い社労士がいない」「今の顧問先と連絡がつきにくくて困っている」「オンラインでどこまでお願いできるのか聞いてみたい」
そんなお悩みがあれば、ぜひTOMOE社会保険労務士事務所にご相談ください。栃木県小山市を拠点に、クリニック・歯科医院・薬局などの医療機関や介護施設、一般企業まで、全国の顧問先の労務を支援しています。
場所が離れていても、貴院・貴社の状況は代表の高橋が責任を持って把握し、丁寧に伴走させていただきます。まずはオンラインでお気軽にお話をお聞かせください。
※本記事は2026年11月時点の情報をもとに作成しています。